虎に翼第5週
2024/05/03(Fri)23:35

面白かった。惹句「リーガルエンターテインメント」の意味を噛みしめる第5週ラスト。

史実に基づく判決文「水中に月影を掬い上げようとするかの如し」で、水のイメージをたっぷり印象付けた上で、「私利私欲にまみれた きったねえ足で踏み込んできやがった」政治権力の介入から独立を守り抜いた「潔癖」桂場の怒りを挿み、そして寅子が、法とは清らかな水源であり、変な色を混ぜられたり汚されないよう守るべきものでは、と法学徒としてたどり着いた解釈を語ることで、司法の独立性の尊さ、政治や国家の恣意的な運用をもっても侵すことのできない自然法の概念を、寅子にも視聴者にもストンと腹落ちさせる、イメージの繋げ方が滑らか

それでいて合間に、第1週から中断コント繰り返してたお団子をついに食べられた桂場の瞬間笑顔とか、女子部渾身のチームワークとか、竹中記者のカタルシスとか、優三さんの存在感とか、ポイントを挿んで、ちゃんと「エンタメ」にもしていて。
作中で描かれる理不尽や問題が決して遠い過去のものではなく、今ここにある理不尽や問題でもあることに自然と目がいくのも、この作品が今の目線で見られるエンタメになっているからなんだなあ。

女性でも法を学び弁護士になる高等試験を受けられる、その戸口にようやく立ったばかりの主人公に、さらにその先、まだ想像すらできてない裁判官という職業がふっと視界に入る。
でも、司法の独立という水源の清らかさを守り、その水を遍く平等に導き行き渡らせる裁判官こそ、ここまで彼女が仲間たちと議論してきた、法とは人を守る傘や毛布なのか戦う武器なのかという、そのすべてを内包できることも予感させて。

しんどい事件の晴れやかな結末というだけでなく、憲法第14条を高らかに掲げていた第1回のあの場面に至るまで、ここから更にどんな物語を紡ぐつもりなのか、道筋がが見えてくる意味でも、いい一区切りでした。予告編にしんみりしつつ、次週を楽しみに待ちます。

< 前の記事 ▼一覧 後の記事 >
Copyright(C) 2008 - 2026 baserCMS Users Community All rights Reserved. baserCMS : Based Website Development Project  CakePHP(tm) : Rapid Development Framework