さすがミュージシャンもやっているだけあって、松下洸平さんの発音きれいだーと聞いていたら、まひろとの宋語講座で、反り舌音「是(shi)」を繰り返し修正する・されるという、中国語学習者あるあるの場面が入ってきて、ちょっと笑いつつ感動してしまった。あと、周明の「冷(leng)」を まひろが耳コピすると「ラン」になっちゃうところとか。ちゃんと作り込まれているなあ。
今ちょうど仕事で、中国語とは違うんですが外国語に日々追われているところなので、二か国語行き交う越前編には、いろいろシンクロするところもあり面白いです。
あと、もう一つ思いつきメモ。
一条天皇が定子との思い出で挙げた古今集・恋二・五七四、紀貫之の歌「夢路にも 露やおくらむ 夜もすがら かよへる袖の ひちて乾かぬ」。
一方で、雪が解けた春に越前へ来た宣孝。
紫式部集によれば、おそらく宣孝と思われる人が越前の彼女へ「唐人を見にいこう」と文を送っており、その際に添えた歌は「春は解くるもの」=古今集・恋一・五四二「春たてば 消ゆる氷の 残りなく 君が心は 我に解けなむ」を踏まえたもの。それに対し紫式部は、「解くべきほどのいつとなきかな」=私の心がいつ打ち解けるかなんて分かりませんよと返している。
つまり史実(史料)だと紫式部は宣孝(推定)に、なかなか解けない越前の雪にかけて、私の心はそう簡単には溶けませんよと恋の駆け引きをしており、実際宣孝が越前に来た記録もないわけですが、ドラマだと、国守為時が巡察に行けるぐらいにすっかり雪も解け、宣孝も来れている。
そんな解けた雪、うららかな春の越前で再会した二人の向こう側にうっすらと、一条天皇と定子の、会えないから会いたさが募る夢路、露でぐっしょり濡れて乾かぬ袖の暗さがちらちら垣間見える対比が、1つの回の中の構成としてよいなと思ったのでした。
今ちょっと仕事が忙しくまともな文を打つ脳みその余裕がなくて光君感想は休止してますが、そのうちまとめて見返して書きたい。オタクぶりが健在で安心安定なまひろさんも、ききょうと定子さまパートの美しさも、道長くんのグダグダぶりもみな慕わしいよ…

