2024/01/14(Sun)22:07

・光る君へ第2回感想メモ

・衝撃の第1回ラストに続き、今回はより手堅さを感じた第2回。

・粛々ときらびやかな謀略が進む朝廷パートと、ひとりの女子が時代の制約の中でも「私が私でいられる場所」を求めてあがく まひろパートとが、学問に求めるもの、女の寂しさ、男女の情…と幾つもの対比によって、乖離せず並行していくさまは、ベテランの大石脚本だなあ。王道の気持ちよさというか、スッと見やすい45分なのはやはり流石だと思うのですよ。
「政治的発言力を強めるため検非違使の増員と報奨制を上程する兼家パパ」朝廷パートと、「褒美目当てに冤罪を作ってまで成果をあげようとする役人」庶民パートとが結びつき、その狭間でまひろと道長が再会するラストの流れもきれい。

・前回の「雀の子を犬君が逃しつる」オマージュで、これは毎回『源氏物語』引用場面を入れるのかなと思っていたら、今回は「夕顔」で結ばれた男女がハッピーエンドになるあたり、第2回で早速捻ってきた。
そう直接的な引用としてはオチを反転した一方で、「夕顔」から連想される「身なりをやつす高貴な身分の男性」は、服を変えて街に出てる道長に重なるし、では、彼とすれ違いのまひろは…と連想が広がるあたりも楽しい。

・ところで、第1回の後に実は少しだけツイッターに戻って覗いたら、道兼のあの所業に関する“穢れ”論争が生じてて、またそっ閉じしたのですが、やはり今週ちゃんと、あれは当時の価値観としても相当のタブーでイレギュラーな行為だよ!とフォローが入りましたね。
朝ドラもそうだけど、長尺モノはその1回分だけ見て議論しても、あまり意味がないなあと今年もつくづく。

・その衝撃的なちはやの死が、まひろ=紫式部と三郎=道長との関係に影を落とすだけでなく、次男坊道兼が兼家パパから汚れ役を受けざるを得ない弱みになっていくのが、花山天皇退位事件への予感となり、物語の積み重ね方として強い。
「早くに死んだ紫式部の母」という史実から紡ぎ出した”大嘘”が、ちゃんと物語の必然性として多方面に効いてる。

・実はとんだ爪隠しかもしれない東宮さま こと 後の花山天皇。為時に対し「みんな俺から逃げていくのに、お前だけはずっと傍らにいてくれた」と意外に義理堅い面をここで見せるということは、やがて側近く仕える道兼にも、それなりの情を見せるのか。それとも、道兼が誰の指図で自分に仕えているか全て分かった上で接するのか。
うわあ、退位事件でこのドラマの二人は互いにどんな顔を見せ、どんな感情をあらわにするんだ。そわそわ。

・前回に引き続き、子を成すことも帝の義務の一つであり、“ご寵愛”の天秤はどこまでもその政治的判断の延長線上であることをしっかり描いてるのも好感持てるなあ。どう家における側室制度の描き方もそうでしたが、その時代の、特に上に立ち跡継ぎを得ねばならない人々の感覚と、それでも人として個々が当然抱くだろう感情との見やすいバランスが、大河枠で年々着実に蓄積されてるのを感じる。

・この円融天皇と詮子姉上のやり取りを描いた上で、では一条天皇と定子さまの愛を大石脚本がどう描くかですよ…。

・ところで、道長と詮子姉上が仲良しなのは大変微笑ましいとして、お前だけが頼りなんだから助力して!と勝ち気な姉上と、え~…とタジタジな弟(呑気属性)の構図は、ちょっと一昨年のトラウマが思い出されるので、どうかこの姉弟には仲良しのままでいてほしい。
 いや史実どおりにいってくれれば、ちゃんと政治タッグを強力に組んでくれるはずですけど。そうじゃなきゃ話が進まないはずですけど(警戒心)。

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